音響王子と、電話で。

今回音響を担当していただくのは、児島塁さん。またの名を音響王子。
和田俊輔さんが作り出した音楽を、最高の状態で劇場に響かせてくれる、音出しの魔術師です。
演劇のおもしろいところは、この「音」にもあります。
映画と演劇の違うところはもちろん「生」ってところにつきるんですが、それは演じる役者だけの話じゃありません。
音も、「生」なんです。
役者の動きに合わせて、セリフに合わせて、すべてのタイミングを、音の大小を、状態をすばやくキャッチして紡ぎだして行く。
そう、音も役者と一緒に演技しているんですよね。
照明もまたしかり。


今日は赤鬼本番終わりで一息つく暇もなく、関西演劇界の年末恒例行事「石原正一ショー」の本番を目前に控えた塁さんをつかまえて、電話で打ち合わせ。
今、塁さんが考えている「千年女優」音響プランを聞く。
ちょっと鳥肌が立った。
キャパ150人クラスの小劇場演劇では考えられない、贅沢なプランです。
どこまで実現できるかわからないし、今は詳細を書けないけれど、これ、ちょっと新しい体験になるんじゃないかな?
ちょっと前に流行った(いや、今もか?)、音を使ったホラーハウス、あの劇場版みたいな感じ。
早く皆に味わってもらいたい!


想像の中の私は今、「千年女優」本番の会場で、全身で音を浴びてる。
味覚以外のすべての感覚が詰まった「劇場」というテーマパークの片隅で。